柔軟な人的リソースと費用対効果が魅力

CASE STUDY

左から、データ化本部オペレーションマネジメント部 加藤さん、大谷さん、代表取締役CEO 君島さん

株式会社クラビスは、「STREAMED」というSaaS型クラウドウェブサービスを主に税理士や公認会計士が運営する会計事務所向けに提供しています。従来、1枚1枚手入力していた領収書や通帳のコピー等の作業を劇的に効率化。ユーザーは書類をスキャンするだけで済む手軽さです。NEXT HEROのサービス導入いただいており、その経緯や導入の不安、利用した感想、期待することなどについて、株式会社クラビス 代表取締役CEO 君島寿章さん、データ化本部オペレーションマネジメント部 加藤勇気さん、大谷一瑳さんにお話を伺いました。

NEXT HEROとは
全国に15,000以上ある就労継続支援事業所や、それらの事業所の利用者データ(得意な仕事や挑戦したい仕事など)を活用して、需要の高い市場向けにサービス開発および営業活動を行い、民間企業や自治体などからの仕事を最適に就労継続支援事業所に分配するプラットフォームサービスです。

社名 株式会社クラビス

業種 主に領収書などの会計書類を99.9%の正確性でデータ化するSaaS型のクラウドウェブサービスを提供

従業員数 67名( 2023年7月末時点)

課題

  • 事業成長に伴い領収書スキャンデータのデータ化量が増え、人員を増やさなければならなかった
  • しかし海外既存拠点のキャパシティ制限から、長期的な維持が難しくなるという課題感があった

効果

  • 海外拠点と比較しても遜色ない費用対効果
  • 繁忙期、閑散期に合わせて人員の調整をしてもらえるので無駄のない発注ができる

年々増えるデータ化量。既存拠点のキャパシティの問題が顕在化し、新たに仕事を依頼できる拠点を探していた

NEXT HEROの導入前はどんな課題感をお持ちでしたか。

加藤さん

弊社はもともと日本以外にも海外にBPO拠点があり、そこですでに作業を行っていました。おかげさまで事業が成長しつつあり、データ化量は年々増えてきているので、人も増やしていかなければいけませんでした。ただ既存の拠点ではキャパシティの問題もあり、来年ぐらいまでは何とか持ちこたえられても、今後対応が難しくなるかもしれないという課題感があり、お仕事をお願いできる拠点を増やしていく必要があるなというところでNEXT HEROを知り、ご一緒させていただくことになりました。

データ化本部オペレーションマネジメント部 加藤さん

柔軟な人的リソースと費用対効果が魅力

導入の決め手は何でしたか。
<ビジネス推進>

加藤さん

大きく言うと2つあります。
1つはキャパシティで、もう1つは費用対効果が高いところです。

これまで我々が委託しているのはベトナムのBPOがメインでした。
ベトナムのBPO自体は非常に質の高い業務をしていただけており、今でもとても満足しています。クラビス側でもベトナム人のメンバーを入れてコミュニケーションを活性化させるなど関係構築に力を入れ運営も上手くできています。ただ、拠点のオフィススペースなど物理的な問題もあり、人数を拡張していくことに限界が見えてきておりました。
加えて人件費の高騰という要因もあったため、改めて日本でも委託先を探してみたという状況です。

その中で、NEXT HEROが持つ人的リソースの量が非常に多いところが魅力的でした。データ化量が拡大しても、貴社でしたら必要になった分のリソースを確保していただけそうだなと。
さらに貴社ですとベトナムと遜色ない金額で作業を受け付けていただけるだけでなく、日本人の方にデータ入力していただけるところが非常に魅力的だと感じました。

また、スタート時の相談もスムーズで、既存のフローの中から一部の工程を切り出して、まずはその工程からお願いする形で少しずつ依頼しました。別の拠点ですでにやっている工程のマニュアルを見本として渡し、作業の仕方や希望する件数だけお伝えしたら、必要な人数の確保やワーカーさんのトレーニングはNEXT HEROに全てお任せという感じでした。

VALT JAPANのビジョンへの共鳴

<社会課題解決>

代表取締役CEO 君島さん

君島さん

さらに補足しますと、実は以前いくつか就労支援継続事業所を実際に見学に行ったことがあり、弊社の仕事をお願いできないか検討したことがあります。ただ、我々だと必要とするワーカー数は数十人〜100人単位になるため、事業所のワーカーさんは10人前後のところが多いという話を伺いました。弊社が希望するリソースで対応できる事業所を見つけて、個別に契約するのは難しかったため断念したんです。でもいつか事業所で働く方と一緒に何かできたらいいなとは思っていたので、NEXT HEROを知った時はすごく嬉しくなりました。VALT JAPANのビジョンにも強く共感しています。

導入に際して不安はありましたか。

加藤さん

特にありませんでした。むしろもうずっとお願いしていたかなぐらいの感じで自然に始まりました(笑)今も週に一度のミーティングを行い、その場で「来週はこうしてください」という感じで話しながら進めているので、特に苦労した点はありません。

また、我々は障がいを持っている方は実際何ができて、何ができないのかがよくわからないので、お願いしたい業務とワーカーさんのマッチングをNEXT HEROのディレクターに相談しました。貴社のご協力の下、弊社の業務を適切なワーカーさんに割り当てていただいたおかげで、安心してスタートすることができました。

また、期待以上の点でいいますと、リソースの確保の容易さというか、「このタイミングで何人分のリソースが欲しいんです」みたいなことを、かなり柔軟に対応していただけるので大変ありがたいです。事前にお願いした人員をご準備いただけるのもですが、予測よりも作業が増えてしまったときに、「今日、明日大変なんです。何とか手伝ってもらえませんか」のような無理なお願いにもご協力いただけるので、NEXT HEROにお願いしてものすごく助かっています。

ディレクターのサポート力:期待を超える調整能力を実感

NEXT HEROのディレクターを介在させるメリットはどのような点ですか。

大谷さん

実際に作業に携わる方の特性や課題を私たちが把握することはできないため、そういうところを全部教えてくれたり、「ここの課題については、こういう風に変更してくれたらワーカーさんも作業しやすくなります」といったご提案をしてくれます。今すぐ全てが解決できるような状態ではなくても、「今できる範囲でこうしていきましょう」と共通の認識を持ちながら進めることができるので、すごくやりやすいです。

データ化本部オペレーションマネジメント部 大谷さん

もし、VALT JAPANに頼んでいなかったら、どうでしたか。

加藤さん

実は今年の繁忙期ごろからNEXT HEROにお願いし始めました。それはなぜかというと、去年の繁忙期が大変だったからです。社員投入でも人手が足りず、日雇いのアルバイトを毎日50人ほど集めて、Zoomで説明と質問対応をしながら「この処理をしてください」「次はこれをやってください」みたいなことを毎日毎日繰り返していました。日々違う方が来るので説明も一からしなければならず、難しいこともお願いできなくてとても大変でした。NEXT HEROにお願いしてなかったら今年もそうなっていたと思います。

テクノロジーには限界がある:定型業務の精度と効率を求める企業に勧めたい

今後、NEXT HEROを検討している企業に向けてメッセージをいただけたら幸いです。

加藤さん

例えば決まった型があって、それを必要なだけ繰り返してくださいみたいな仕事であれば、NEXT HEROはリソースを柔軟に確保してパフォーマンスを発揮してくれるサービスだと思います。毎日違う内容で臨機応変に対応して、というのは難しいかもしれませんが、一定の業務を丁寧に継続してほしい企業には非常に有益なサービスだと感じます。

君島さん

そもそもテクノロジーだけで解決できる余地は限られています。僕らのサービスでいうと、紙を100%正確にデータ化することは、現在のテクノロジーだとできません。足りない部分を人が補完する必要があります。そうすると今度は人側のキャパのコントロールや教育、コスト管理などの難易度が高くなってくるので、そういった部分の効率化を検討している企業にはすごく相性がいいと思います。ぜひ同様の課題を持つ全国の企業に使っていただきたいです。

この度は、取材に答えていただきありがとうございました。

※掲載内容は取材当時のものです。